新井 由紀夫 ARAI Yukio
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研究内容 【 表示 / 非表示 】
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ラングレィ家の家令会計記録(The National Archives, Public Record Office, E101/516/9)全18葉からなる記録(イギリス国立文書館所蔵)を、トランスクリプト(転写)し、そこから何が読めるのかを引き続き検討している。購入したデータベース Medieval Family Life は、書簡集を中心とした15世紀イングランドにおけるジェントリ家系史料群データベースであるが、それらの書簡マニュスクリプトにみられる史料的特徴を分析し、書簡とコミュニケーションという視点から研究を開始した。
教育内容 【 表示 / 非表示 】
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2016年度学部ゼミで読んだ論文(英語)タイトルは「第一次世界大戦後ヨーロッパにおける全体主義の出現との関連で見た、イスラム主義(イスラミズム)の勃興」「化けてでる(人々を不安にさせる)日本近代:列車にひかれたタヌキの伝承」「表情が語るもの:人種差別プロパガンダ映画『永遠のユダヤ人』にみる撮影技法とナチスの戦略」「セシル・ローズは本当に世界支配を狙ったのか?:」「カール・ハウスホーファー再考」「ナチス期の国内食事情」「16世紀後半までにおける女性と魔術の関係を裁判史料から読む」「漫画に描かれた日本帝国」「国史、神道、そして神話」「1862年のロンドン万国産業博覧会」「ルイ14世紀における総合救貧院の創設」「ポーツマス講和会議におけるアメリカ世論」「「記憶の場」としての南アフリカ・ソフィアタウン」「クイーンズベリ侯爵の愚行」
将来の研究計画・研究の展望・共同研究の可能性 【 表示 / 非表示 】
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キャサリン・ラングレィというロンドン豪商出身でジェントリに嫁ぎ未亡人になった女性とラングレィ家に関する史料(彼女の遺言書や彼女のもらった贖宥状、それにラングレィ家の会計記録)を収集し、これらをもとに、キャサリンの生涯と社会との関係を再構築してみることを計画しています。またキャサリンの家政会計記録に登場する魚の消費を分析しています。また、ジェントリの家系文書史料群(データは全部で2000件程度)を整理分析することを試みています。そこから発展して、書簡とコミュニケーションの視点から西洋中近世社会のありようを解析することを試みています。
共同研究は、
1.西洋中近世における書簡とコミュニケーション研究(科研B)
2.身分感覚の比較史的研究(科研B)
3. 前近代ユーラシア西部における貨幣と流通のシステムの構造と展開 (科研A)
受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示 】
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なにごとにも好奇心を持ち、どんなことでもどん欲に楽しむという姿勢は、歴史学をやる上であんがい欠かせない要素だと思います。遊びや楽しみのなかから学問のヒントを得ることもあります。学生さん達との学科旅行での宴席で、比較社会史という授業のテーマ「ホモセクシュアルの比較社会史」が決まったのですが、やってみると奥が深く、史学の先生達との共同研究テーマにまで発展してしまったほどです。
歴史学で扱えないようなテーマはない、何でもありだと最近よく思います。歴史学をやる上でこうしなければだめだということもありません。われこそは、という皆さん、是非、お茶大比較歴史学コースにいらして下さい。
学歴 【 表示 / 非表示 】
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東京大学文学部, 文学部, 西洋史学科, 大学, 卒業, 日本国
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東京大学大学院, 人文科学研究科, 西洋史学専門課程(修士), 大学院(修士課程), 修了, 日本国
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東京大学大学院, 人文科学研究科, 西洋史学専門課程(博士), 大学院(博士課程), 1986年09月, 中退, 日本国
学内職務経歴 【 表示 / 非表示 】
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文教育学部 史学科,講師,1993年04月 - 1995年03月
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文教育学部 史学科,助教授,1995年04月 - 1999年03月
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お茶の水女子大学 人間文化研究科,助教授,1999年04月 - 2010年03月
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人間文化創成科学研究科 研究院【基幹部門】 文化科学系,教授,2010年04月 - 2015年03月
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人間文化創成科学研究科 教育院【博士後期課程】 比較社会文化学専攻,2010年04月 - 2015年03月
学外略歴 【 表示 / 非表示 】
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東京大学 文学部,助手,1986年10月 - 1991年03月
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法政大学 文学部史学科,講師,1990年04月 - 1991年03月
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東京大学 文学部,助手,1990年04月 - 1991年03月
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玉川大学 文学部,講師,1991年04月 - 1993年03月
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東京都立大学 人文学部史学科,講師,1992年04月 - 1993年03月
担当科目 【 表示 / 非表示 】
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2024年度
学術著書・訳書 【 表示 / 非表示 】
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『ジェントリから見た中世後期イギリス社会』
刀水書房, 2005年02月, 新井 由紀夫, 調査報告書
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『史料が語る中世ヨーロッパ』
「ジェントリの家系文書群はどのようにして作られ、どのように使われ、なぜいま残っているのか」, 刀水書房, 2004年02月, 新井 由紀夫, 國方敬司・直江眞一, 調査報告書, 289-307
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『宮廷と広場』
「ユーアルム救貧院と来世の「宮廷」-サファク公夫人アリスとスタナー家-」, 刀水書房, 2002年09月, 新井 由紀夫, 高山博、池上俊一, 調査報告書, 187-205
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『学問への旅-ヨーロッパ中世』
「ウェイクフィールド橋上の礼拝堂-橋と伝説をめぐって」, 山川出版社, 2000年, 新井 由紀夫, 木村尚三郎, 調査報告書, 117-137
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『西欧中世史(下)-危機と再編-』
法・法律家と社会, ミネルヴァ書房, 1995年, 新井 由紀夫, 朝治啓三、江川温、服部良久, 調査報告書, 233-258
論文 【 表示 / 非表示 】
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「15世紀のジェントリの手紙は、あいさつ部分がなぜ長いのか?」
『お茶の水史学』, 46号(頁109 - 152), 2002年, 新井 由紀夫, 原著, 研究論文(大学,研究機関等紀要), 単著
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"Sir William Stonor and the God's House at Ewelme"
『熊本大学教育学部紀要(人文科学)』, 51号(頁103 - 107), 2002年, ARAI Yukio, 原著, 研究論文(大学,研究機関等紀要), 単著
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「マーガレット・パストンの遺言書-一通の遺言書が語る、一五世紀イングランドのジェントリ女性」
『お茶の水史学』, 43号(頁83 - 128), 1999年, 新井 由紀夫, 原著, 研究論文(大学,研究機関等紀要), 単著
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「2004年の歴史学界 -回顧と展望- ヨーロッパ(中世-イギリス)」
『史学雑誌』, , 114巻5号(頁321 - 325), 2005年, 新井 由紀夫, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
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(書評)「三川基好訳『中世の家族-パストン家書簡で読む乱世イギリスの暮らし』」
『比較家族史研究』, 17号(頁73 - 79), 2002年, 新井 由紀夫, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
その他書籍掲載文、作品解説・解題、校閲・監修(特定課題研究報告書を含む) 【 表示 / 非表示 】
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Associations and Identities in Medieval England
Indulgence and Gentry in Fifteenth Century England, Session Proceedings of the International Medieval Congress, Univ. of Leeds, (頁23 - 32), 2004年, Yukio Arai (新井由紀夫), B. Dobson and H. Tsurushima, その他, 単著
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『中世後期イングランドにおける宗教社会的ネットワークの研究』(平成15~17年度科学研究費補助金 基盤(C)(2)研究成果報告書)
2006年03月, 新井由紀夫, 科研費報告書
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「史料が語る中世ヨーロッパ-実証研究と史料分析の手続き-」
「ジェントリの家系文書群はどのようにして作られ、どのように使われ、なぜいま残っているのか」2002年03月, 新井由紀夫, 國方敬司, 科研費報告書
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『平成18年度成果報告集 特別教育研究経費事業 コミュニケーション・システムの開発によるリスク社会への対応(リーダー 平岡公一)』、お茶の水女子大学
「教育プログラム1 比較社会史」および「院生参加型プロジェクト 4a 歴史的多文化・多民族社会におけるリスクとコミュニケーションの研究」2007年03月, 新井由紀夫, 平岡公一, 外部資金報告書
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前近代ユーラシア西部における貨幣と流通のシステムの構造と展開(III・IV)
15世紀シーリー家書簡集にみる大陸との交易と銭貨の使用, 熊本大学, (頁210 - 212), 2020年02月, 新井 由紀夫, 鶴島 博和, 科研費報告書, 単著
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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Gentry and Local Political Society in Fifteenth-Century England : An Arbitration the Stonor Dispute
Yukio Arai (新井由紀夫), 国外, 1994年05月, , The Third Koreans-Japanese Symposium on Medieval History of Europe (第3回 日韓西洋中世史シンポジウム), 韓国 ソウル市 慶南大学人文科学研究所, The Institute of Humanistic Studies, Kyungnam University (慶南大学), 招待講演, 第一発表者
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Why was the Opening Passage of Gentry's Letters so long in the 15th Century?
Yukio Arai (新井由紀夫), 国外, 2000年09月, , The 3rd Anglo-Japanese Conference of Historians (第3回 日英歴史家会議), 英国、ロンドン市、ロンドン大学歴史学研究所, The Institute of Historical Research, University of London (ロンドン大学 歴史学研究所), 招待講演, 第一発表者
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Sir William Stonor and the God’s House at Ewelme
Yukio Arai(新井由紀夫), 国外, 2002年07月, , International Medieval Congress (国際中世学会議), 英国、リーズ市、リーズ大学中世学研究所, University of Leeds (リーズ大学), 一般発表, 第一発表者
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Indulgence and Gentry in Fifteenth Century England
Yukio Arai(新井由紀夫), 国外, 2003年07月, , International Medieval Congress (国際中世学会議), 英国、リーズ市、リーズ大学中世学研究所, University of Leeds (リーズ大学), 一般発表, 第一発表者
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Letters of Confraternity in Fifteenth Century England - Katherine Langley's ten letters of confraternity
Yukio Arai(新井由紀夫), 国外, 2004年07月, , International Medieval Congress (国際中世学会議), 英国、リーズ市、リーズ大学中世学研究所, University of Leeds (リーズ大学), 一般発表, 第一発表者
外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示 】
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中世後期イングランドにおける宗教社会的ネットワークの研究
基盤研究(C), 2003年度, 1,500,000千円
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ジェントリから見た中世後期イギリス社会
研究成果公開促進費, 2004年度, 1,500,000千円
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中世後期イングランドのジェントリ家系文書群に関する研究
基盤研究(C), 2006年度, 1,700,000千円
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アジアの比較社会文化史:越境する性・同性愛
萌芽研究, 三浦 徹, 2002年度
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中世イングランドの社会と国家
研究成果公開促進費, 城戸 毅, 1994年度
学術団体の役員、委員等としての貢献 【 表示 / 非表示 】
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史學雑誌(公益財団法人史學會)
2013年05月 - 2017年05月,委員, 0018-2478, 国内
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イギリス史研究会
2013年04月 - 現在,委員, 国内
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西洋中世学会
2009年04月 - 2010年03月,委員, 国内
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国際中世学会
2007年12月 - 2008年03月,委員, 国内
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Medieval Association of the Pasific (太平洋中世学会)
2000年07月 - 2009年03月,委員長, 国外
公開講座、講演・講習・研修会、出張講義等 【 表示 / 非表示 】
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朝日カルチャーセンター「イギリス中世史」講師 「イギリス中世史」
2009年10月, 朝日カルチャーセンター東京校
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朝日カルチャー 高校教科書から読む世界史
2006年10月, 朝日新聞社