清本 正人

KIYOMOTO Masato

職名

教授

所属

基幹研究院 自然科学系

人間文化創成科学研究科 博士後期課程 ライフサイエンス専攻

人間文化創成科学研究科 博士前期課程 ライフサイエンス専攻

理学部 生物学科

サスティナブル社会実装機構 湾岸生物教育研究所

主担当学科

理学部生物学科

担当大学院(博士前期課程)

人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース

担当大学院(博士後期課程)

人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学領域

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研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 棘皮動物、細胞分化、バイオミネラリゼーション、重力環境、化学物質による形態異常

研究内容 【 表示 / 非表示

  •  ウニの発生や生殖について調べています。ウニの卵にはもともと方向性があり、骨や筋肉、消化管などを作る細胞はその片側(植物極側)から作られます。このうち、幼生の骨を作る細胞は、最も早くその発生運命が決定され事が知られており、取り出して培養しても骨を作る細胞になります。単離培養によって明らかになるそれぞれの部分の自律的な発生の能力を調べたところ、筋肉や消化管などになる部分も、小さな部分に分けて培養するとすべて骨を作る能力があることがわかりました。胚の中ではその能力が抑制され、本来の発生運命へ調節されていることになり、これまで知られていた以上に調節能力が高い(多分化能がある)ことを明らかにしました。
     金属イオンや化学物質の中には、形態形成や配偶子形成に影響を与えるものがります。エストロゲンやリチウムイオン等の影響を調べています。

教育内容 【 表示 / 非表示

  • 動物系統学、動物発生学についての授業、実習を担当しています。動物の系統学の授業では、地球上に存在する主な動物門の特徴を解説し、体制の特徴を系統進化の順にたどります。動物の発生の授業では、一個の細胞である受精卵から、動物の体が出来上がるまでの形態の変化と、それを引き起こすメカニズムを、組織や細胞の相互作用や、シグナルを伝達する分子や遺伝子発現まで、現在までに明らかにされていることを解説します。実習は、臨海実験所(湾岸生物教育研究センター、千葉県館山市)で行っています。動物の系統学の実習では、潮間帯での磯採集やプランクトン採集により、自分で集めた材料を調べ、無脊椎動物の多様性の実際を理解します。動物の発生の実習では、棘皮動物の受精、初期発生について、胚操作や免疫組織染色等の実験を行います。さらに、水中での生物の観察調査を可能にするダイビングの実習も担当しています。

将来の研究計画・研究の展望・共同研究の可能性 【 表示 / 非表示

  • ウニの胚細胞を単離培養することで、各部分の自律的な発生能力を調べている。現在明らかにされつつある、各組織の分化のためのgene regulation networkから、高い自律的な分化能力をどのように説明できるのかを調べていきたい。そこからは、祖先のもっていた発生のプロセスと類似したものが残っていることが近年示唆されており、発生のプロセスの変化として形態形成の進化を説明する手がかりが得られることが期待される。また、このようなウニ胚の細胞分化の技術を使って、化学物質や重力などが、どのステップにどのような影響を与えるかを明らかにし、それら環境要因の生物への作用を調べる生物検定の実験系にウニを利用できるようにしたい。さらに、棘皮動物等の生殖を調節する仕組みを明らかにして、実験材料として安定に供給することを可能にしたい。

受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示

  • 生命の生まれた海には、今でも地上にくらべてとても多くの生物のグループが生息しています。本学の臨海実験所(湾岸生物教育研究センター、千葉県館山市)では、海のフィールドに飛び出して、無脊椎動物の多様な姿を見て触れられるカリキュラムが用意されています。もし、あなたに意欲があれば、水の中の世界までも、、、。海辺の施設で、動物の体の作り(ボディープラン)やその形成の過程(個体発生)を調べて、何億年分の進化に思いをめぐらすのはいかがですか?

学位 【 表示 / 非表示

  • 博士(理学), 岡山大学, 1992年09月

学内職務経歴 【 表示 / 非表示

  • 人間文化創成科学研究科 研究院【基幹部門】 自然・応用科学系,准教授,2007年04月 - 2015年03月

  • 基幹研究院 自然科学系,准教授,2015年04月 - 2019年08月

  • 基幹研究院 自然科学系,教授,2019年09月 - 継続中

  • 人間文化創成科学研究科 教育院【博士後期課程】 ライフサイエンス専攻,2007年04月 - 2015年03月

  • 人間文化創成科学研究科 博士後期課程 ライフサイエンス専攻,2015年04月 - 継続中

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研究分野 【 表示 / 非表示

 

学術著書・訳書 【 表示 / 非表示

  • Status and Trends of East Asian Coral Reefs: 1983–2019.

    Northeast Asia, Japan, Global Coral Reef Monitoring Network, East Asia Region., 2022年03月, Tadashi Kimura, Takashi Nakamura, Masato Kiyomoto, Tomoki Sunobe, Kaoru Sugihara, Keiichi Nomura, Isao Hirabayashi, Fumihito Iwase, Takuma Mezaki, Shinichi Dewa, Naoko Dewa, Satoshi Nojima, Hikaru Tomikawa, Minaho Fukagawa, Takeshi Matsumoto, Katsuki Oki, Tomofumi Nagata, Kenji Iwao, Kenji Kajiwara, Go Shimada, Hisashi Matsumoto, Minoru Yoshida, Mitsuhiro Ueno, Shin Inaba, Tetsuro Sasaki, Hiroyuki Yokochi, KIMURA Tadashi, CHOU L. M., HUANG D., TUN Karenne, GOH E., 学術書, 96-104

  • Developmental Biology of the Sea Urchin and Other Marine Invertebrates.

    Usage of the Sea Urchin Hemicentrotus pulcherrimus Database, HpBase., Humana Press, New York, NY, 2020年10月, KINJO Sonoko, KIYOMOTO Masato, YAMAMOTO Takashi, IKEO Kazuho, YAGUCHI Shunsuke, CARROLL David J, STRICKER Stephen A, 調査報告書, 267-275

  • ウニ学

    ウニの骨, 東海大学出版会, 2009年03月, 清本正人, 本川達雄, 調査報告書, 77-100

  • Methods in Cell Biology. 74

    Blastomere isolation and transplantation., 2004年, Sweet H, Amemiya S, Ransick A, Minokawa T, McClay D, Wikramanayake A, Kuraishi R, Kiyomoto M, Nishida H, Henry J, 調査報告書, 243-271

  • Developmental Biology Research in Space Advances in Space Biology and Medicine, Vol. 9,

    Morphogenesis and gravity in a whole amphibian embryo and in isolated blastomeres of sea urchins., Elsevier Science, Amsterdam., 2003年, Izumi-Kurotani A and Kiyomoto M, Marthy H, 調査報告書, 83-99

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論文 【 表示 / 非表示

  • 千葉県館山市沖ノ島におけるジイガセヒラムシの共生率と 宿主 1 個体あたりの共生数

    ニッチェ・ライフ, ニッチェ・ライフ編集委員会, 11巻(頁78 - 80), 2023年10月, 大矢佑基・吉田隆太・清本正人, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者

  • A Relaxin-Like Gonad-Stimulating Peptide Appears in the Early Development of the Starfish Patiria pectinifera

    Zoological Science, , 40巻1号(頁7 - 12), 2023年01月, MITA Masatoshi, KATAYAMA Hidekazu, YAMAMOTO Kazutoshi, SHIBATA Yasushi, KIYOMOTO Masato, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者

  • Pigmentation biosynthesis influences the microbiome in sea urchins.

    Proc R Soc B, , 289巻20221088号(頁1 - 9), 2022年08月, WESSEL M Gary, KIYOMOTO Masato, REITZEL A Mdam, CARRIER J Tyler, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者

  • Producing processes of the trace fossil Asteriacites lumbricalis revisited: different ophiuroid behaviors produce different trace forms.

    Paleontological Research, , 26巻3号(頁270 - 282), 2022年07月, ISHIDA Yoshiaki, KOTSUKA Hisanori, KIYOMOTO Masato, FUJITA Toshihiko, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者

  • TrBase: A genome and transcriptome database of Temnopleurus reevesii.

    Dev Growth Differ., , 64巻4号(頁210 - 218), 2022年05月, KINJO Sonoko, KIYOMOTO Masato, SUZUKI Haruka, YAMAMOTO Takashi, IKEO Kazuho, YAGUCHI Shunsuke, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者

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その他雑誌掲載文 【 表示 / 非表示

  • The effect of hypergrabity on the spicule formation in the culture of sea urchin micromeres and embryos.

    Space Utilization Research, 2006年, Imai M, Izumi-Kurotani A, Eguchi H, Yamaguchi M and Kiyomoto M, 共著者, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • The effect of grabity on the spicule formation in the culture of sea urchin micromeres.

    Space Utilization Research, 2005年, Imai M, Kiyomoto M, Izumi-Kurotani A, and Eguchi H, 共著者, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • The effect of grabity condition for the expression of spicule matrix protein in cultured skeletogenic cells of sea urchin embryo.

    Space Utilization Research, 2004年, Kiyomoto M, Izumi-Kurotani A, and Eguchi H, 共著者, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • The effect of grabity condition for cultured skeletogenic cells of sea urchin embryo.

    Space Utilization Research, 2003年, Kiyomoto M, Izumi-Kurotani A, and Eguchi H, 共著者, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • ウニ胚に内在する骨片形成に必要な因子について 

    月刊海洋, 1996年, 清本正人, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

研究発表 【 表示 / 非表示

  • マナマコ, Apostichopus japonicus幼生発生における繊毛運動に関わる神経制御系の解析

    加藤 秀生・加藤 知子・吉田 裕美・清本 正人, 国内, 口頭発表(一般), 2023年09月, 2023年09月07日2023年09月09日, 日本動物学会第94回, 山形, 一般発表, 共著者

  • ゲノム編集で得たアルビノのバフンウニ

    清本 正人, 国内, 口頭発表(一般), 2023年09月, 2023年09月07日2023年09月09日, 日本動物学会第94回, 山形, 一般発表, 第一発表者

  • ウニ変態前後の運動機構へのハンチントン蛋白(Huntingtin)の関与

    加藤 秀生・清本 正人・吉田 裕美, 国内, 口頭発表(一般), 2022年09月, 2022年09月08日2022年09月10日, 日本動物学会第93回, 東京, 一般発表, 共著者

  • 房総半島館山湾のサンゴ群集の最近の変遷について

    清本 正人・吉田 隆太・山口 守, 国内, 口頭発表(一般), 2022年09月, 2022年09月08日2022年09月10日, 日本動物学会第93回, 東京, 一般発表, 第一発表者

  • 実験動物としてのウニの新しい材料提供

    清本 正人, 国内, 2021年12月, , 第17回棘皮動物研究集会, オンライン, 一般発表, 第一発表者

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外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示

  • 館山のサンゴ調査に対する助成

    清本正人, モニタリングサイト1000 サンゴ礁分野, 自然環境研究センター, 2018年度, 340,000千円

  • 館山のサンゴ調査に対する助成

    清本正人, モニタリングサイト1000 サンゴ礁分野, 自然環境研究センター, 2017年度, 330,000千円

  • 館山のサンゴ調査に対する助成

    清本正人, モニタリングサイト1000 サンゴ礁分野, 自然環境研究センター, 2016年度, 330,000千円

  • 館山のサンゴ調査に対する助成

    清本正人, モニタリングサイト1000 サンゴ礁分野, 自然環境研究センター, 2015年度, 330,000千円

  • 館山のサンゴ調査に対する助成

    清本正人, 自然環境研究センター, 2014年度, 330,000千円

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学術団体の役員、委員等としての貢献 【 表示 / 非表示

  • 日本動物学会

    2000年12月 - 2002年12月,委員, 国内

公開講座、講演・講習・研修会、出張講義等 【 表示 / 非表示

  • 高校生のためのリモート臨海実習

    2024年05月, 湾岸生物教育研究所, 湾岸生物教育研究所からのリモート, 出前授業

  • 高校生のためのリモート臨海実習

    2024年03月, 湾岸生物教育研究所, 湾岸生物教育研究所からのリモート, 出前授業

  • 海洋環境サイエンスカフェ: リモート実験ワークショップ

    2024年03月, 湾岸生物教育研究所, 湾岸生物教育研究所と参加者の自宅をオンラインで結んで

  • 湾岸生物探求合宿(リモート) 川口市立高等学校

    2024年03月, 川口市立高等学校, 湾岸生物教育研究所と川口市立高等学校をリモートで結んで, 出前授業

  • 高校生のためのリモート臨海実習

    2023年12月, 湾岸生物教育研究所, 湾岸生物教育研究所と各高校とのリモート, 出前授業

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マスコミによる報道・出演・コメント等掲載 【 表示 / 非表示

  • 房日新聞

    2023年12月15日, 環境問題テーマに発表 西岬小6年生7人 海洋教育のまとめ行う

  • 房日新聞

    2012年02月09日