丸谷 徳嗣

MARUTANI Atsushi

職名

助教

生年月

1987年07月

所属

基幹研究院 人文科学系

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研究内容 【 表示 / 非表示

  • 専門はアメリカ南部文学。これまでウィリアム・フォークナーを主な対象として研究してきたが、現在は第二次世界大戦後、とりわけ1950年代の南部小説における共同体的自我の倫理について考察している。これは、戦後の文化政策においてリベラルな個人主義と結託したモダニズム美学への反省を検証するものであると同時に、1960年代以降の多文化主義(=文化的差異のイデオロギー)の隆盛を後押しすることになるリベラルな個人主義への批判を読み取る作業でもある。今後長期的には、こうした関心の元で1920年代のモダニズム文学全盛期へ、さらには南北戦争後のリアリズム文学へとアメリカの南部文学史を遡及しながら、モダニズムとリベラルな個人主義との関係を系譜学的に研究することが大きな目標となるだろう。当面はテクストのジャンルにかかわらず戦後の南部文学をより幅広く渉猟しつつ、引き続きフォークナーの後期作品をつぶさに分析していきたいと考えている。

教育内容 【 表示 / 非表示

  • 授業は基本的に書かれたものを丁寧に読み、そこから得られた情報を取捨選択・整理・分析・再構築して議論を組み立てる、という手順で進めるようにしています。
    学部の授業では主に作品や批評をきちんと読むほうに、大学院の授業ではある程度の量を読みこなしながら議論を組み立てるほうに、それぞれ重点を置いていますが、学生のみなさんにはインターネットから辞書・事典、学術的な文献・書籍にいたるまで、わからないこと・知らないことはとにかく自分で細かく調べながらテクスト読むことを心がけていただきたいと思います。
    近年の文化研究の動向を踏まえつつも、まずは作家が文学作品を通して表現しようとしたものが何なのか、という問いを突き詰めて考えていきましょう。

受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示

  • 小難しい専門的な話ではなくざっくりとわかりやすく言えば、「大人になるとはどういうことか」という問題意識をもってアメリカ(特に南部)の文学作品を読んでいます。

    これは裏を返せば「子ども」とは何か、ということを含むわけですが、アメリカ文学では無垢の象徴としてしばしば幼い「子ども」や「大人」への過渡期である思春期の青少年が印象的に描かれています。

    幼かった頃の記憶や経験が登場人物の性格や内面にどのような影響を与えるのか、「成長」とは「堕落」なのか、性的な体験とどのように向き合うのか、倫理や道徳とはいったい何なのか――「大人」の世界、つまり社会について考察するためには、「子ども」の存在を無視することはできません。

    そのようにして文学作品を読んだところで(私がそうであるように)マトモな人間になれるわけでもありませんが、絶えず反省する機会ぐらいにはなると思っています。

学歴 【 表示 / 非表示

  • 神戸市外国語大学, 外国語学部, 英米学科, 大学, 卒業, 日本国

  • 東京大学大学院, 人文社会科学研究科, 欧米系文化研究専攻英語英米文学専門分野, 大学院(修士課程), 修了, 日本国

  • テネシー大学ノックスヴィル校, 英文, 大学院(博士課程), 修了, アメリカ合衆国

学位 【 表示 / 非表示

  • 学士(外国学), 神戸市外国語大学

  • 修士(文学), 東京大学大学院

  • 博士(文学), テネシー大学ノックスヴィル校

学内職務経歴 【 表示 / 非表示

  • 基幹研究院 人文科学系,助教,2021年04月 - 継続中

学外略歴 【 表示 / 非表示

  • 東京大学 英文研究室,助教,2019年09月 - 2021年03月

研究分野 【 表示 / 非表示

 

学術著書・訳書 【 表示 / 非表示

  • The Routledge Companion to Literature of the U.S. South

    "Cold War LiteratureーSpotlight: Ralph Ellison", Routlege, 2022年07月, MARUTANI Atsushi, Katherine A. Burnett, Todd Hagstette, and Monica Miller, 学術書, 162-165

論文 【 表示 / 非表示

  • “Making the ‘New Death’ New: A Fable and Faulkner's Revisit to World War I as a Cold War Modernist.”

    Mississippi Quarterly, , 73巻1号(頁71 - 89), 2021年, MARUTANI Atsushi, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著

  • 「『共通の人間性』について――マーフリーのアパラチアとリアリズムの道徳的価値」

    フォークナー, , 22巻(頁132 - 145), 2020年, 丸谷徳嗣, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著

  • “The Aesthetics and Morality of the ‘Natural’ in Eudora Welty’s Delta Wedding.”

    Mississippi Quarterly, , 70/71巻2号(頁205 - 223), 2019年, MARUTANI Atsushi, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著

  • “An Ethic of the White Southern Self: The Dialectics of Historical Identity and Individual Anonymity in Intruder in the Dust.”

    Faulkner Journal , , 29巻2号(頁71 - 88), 2017年, MARUTANI Atsushi, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著

  • “The Clan of Orphans: Recognition of Contingency and the Destination of ‘Truth’ in Go Down, Moses.”

    Studies in English Literature, , 55巻(頁59 - 74), 2014年, MARUTANI Atsushi, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著

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その他雑誌掲載文 【 表示 / 非表示

  • 〈書評〉Jordan J. Dominy, Southern Literature, Cold War Culture, and the Making of Modern America.

    フォークナー, 23巻(頁103 - 106), 2021年04月, 丸谷徳嗣, 原著, 単著, 査読あり, 書評論文,書評,文献紹介等

研究発表 【 表示 / 非表示

  • “Allen Tate’s Reconstruction of the Self as a Late Modernist Poet: Southern Childhood in ‘The Swimmers.’”

    MARUTANI Atsushi, 国外, 口頭発表(一般), 2024年06月, , Society for the Study of Southern Literature Biennial Conference, Gulfport, Mississippi (USA), 一般発表, 第一発表者

  • “A Long Shadow of Fascism?: Candlelight, Electricity, and Tom’s Queer Poetics of Light in Tennessee Williams’ The Glass Menagerie”

    MARUTANI Atsushi, 国外, 2022年06月, , Society for the Study of Southern Literature Biennial Conference, Atlanta, Georgia (USA) [online], 一般発表, 第一発表者

  • 「『共通の人間性』について――Mary Noailles Murfreeのアパラチアにおける自然と文化」

    丸谷徳嗣, 国内, 2019年09月, , 日本ウィリアム・フォークナー協会全国大会, 駒澤大学, 日本ウィリアム・フォークナー協会, 一般発表, 第一発表者

  • “Embracing Conflicts as the Natural: A Reality of Appalachia in James Still’s River of Earth.”

    MARUTANI Atsushi, 国外, 2018年02月, , Society for the Study of Southern Literature Biennial Conference, Austin, Texas (USA), The Society for the Study of Southern Literature, 一般発表, 第一発表者

外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示

  • クィア理論からみる南部文学における子ども時代と公民権運動

    若手研究, 科学研究費助成事業, 日本学術振興会, 2022年度, 1,950千円