秋元 文 AKIMOTO Aya M.
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研究内容 【 表示 / 非表示 】
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当研究室では,ハイドロゲル表面/界面の科学を推進するとともに,医療現場,基礎医学・生物学の研究現場で活用できるユニークな生体材料を開発します.当研究室で行う全ての研究における基盤技術は高分子材料合成です.作った材料の構造・物性評価を行う際には,用途に合わせて多様な異分野の研究者との共同研究を行います.ハイドロゲルの表面/界面は,水を含み柔軟であるため,従来の表面科学で用いられる評価手法が適用できないことが多く,研究を行うためには新たな手法の開拓や独自開発が必須です.また,作った材料を真に活用できるものとするためには応用先の生物学・医学の研究者との共同研究も欠かせません.私たちの研究は,化学・物理学・数理科学・生物学・医学の全てを融合して挑む未熟な領域の開拓です.
教育内容 【 表示 / 非表示 】
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材料工学の基本は,「どんな条件でどんな現象が起こるのか」を系統的かつ定量的に理解し,その理解を元に,「いい現象/状態」を人為的に作り出して「いいものを作る」,というところにあると考えています.そのために,基礎を重視した研究指導を行い,「いいものを作る」ための現象の理解に力を入れていきたいと考えています.
研究室に配属された学生さんには,全員に高分子材料合成の基礎を指導します.その上で,物理や情報の知見を活用した材料物性測定手法の開発,生物の知見を活用した人工細胞外マトリックス (ECM) の開発,人工ECMと細胞との相互作用解析など,多様なテーマの研究を行います.学内外の多様な異分野の研究者とともに共同研究を遂行しており,学生の皆様にも共同研究に参画していただいております.
将来の研究計画・研究の展望・共同研究の可能性 【 表示 / 非表示 】
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当研究室では,ハイドロゲル表面/界面の理解・制御を独自の学術基盤として新たな機能性ゲル材料を創出するとともに,生体内のハイドロゲルである「細胞外マトリックス (ECM) 」と細胞とのコミュニケーションを理解・制御することを目標としています.生命現象は複雑で,要素還元的な理解には限界があります.人工ECMを創製して生体組織の環境を生体外に構築することで,構成論的なアプローチによって生命現象の理解に貢献したいと考えています.その先には,材料工学/物質科学の観点からの疾病現象の理解,新たな治療法の開発へと道が続きます.さらに将来的には,「物質と生命を隔てるものは一体何なのか?」という問いに対して一つの解を与えられれば良いなと考えています.
20名以上の多様な異分野の研究者と共同研究を遂行しております.どのような分野の方もご興味をお持ちいただけましたら秋元までご連絡ください.
受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示 】
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共創工学部 人間環境工学科は新設の学部ですので,新しいことに挑戦したい皆さんをお待ちしています.多様な分野の研究者が集結する本学部・本学科だからこそできる「道なき道を切り拓く異分野融合研究」を進めていきたいと考えています.
学内職務経歴 【 表示 / 非表示 】
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研究・産学連携本部 研究推進部 【教育研究部門】 文理融合AI・データサイエンスセンター,准教授,2023年10月 - 継続中
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共創工学部 人間環境工学科,准教授,2024年04月 - 継続中
学外略歴 【 表示 / 非表示 】
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理化学研究所,基礎科学特別研究員,2010年04月 - 2012年03月
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東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻,特任助教,2012年03月 - 2013年02月
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東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻,助教,2013年02月 - 2015年09月
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東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻,講師,2015年10月 - 2019年03月
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東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻,准教授,2019年04月 - 2023年09月
担当科目 【 表示 / 非表示 】
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2024年度
学術著書・訳書 【 表示 / 非表示 】
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ソフトアクチュエータの材料・構成・応用技術
自励振動ゲルアクチュエータ, S&T出版, 2016年11月, 金娟秀, 秋元文, 吉田亮, 学術書
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インスツルメンテーションの視点からみたバイオミメティクス
時空間構造を有する機能性高分子ゲルの設計と生体模倣材料としての展開, CMC出版, 2016年07月, 増田造, 秋元文, 吉田亮, 下村政嗣, 学術書
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Encyclopedia of Polymeric Nanomaterials
Thermoresponsive polymer, Springer, 2015年, A. M. Akimoto, T. Ueki, R. Yoshida, Shiro Kobayashi, Klaus Müllen, 学術書, 2522-2525
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Design of Functional Nanomaterials for Biomedical Applications
Self-oscillating Materials, Elsevier, 2015年, T. Masuda, A. M. Akimoto, R. Yoshida, 学術書
論文 【 表示 / 非表示 】
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Anisotropically self-oscillating gels by spatially patterned interpenetrating polymer network
Soft Matter, , 20巻4号(頁796 - 803), 2024年, S. Lee, W. S. Lee, T. Enomoto, A. M. Akimoto, R. Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Humidity responsiveness of a poly(N-isopropylacrylamide) gel with a PEG/water mixed solvent
Polym J., , in press巻, 2024年, R. Makita, A. M. Akimoto, T. Enomoto, T. Nishimoto, X. Li, M. Shibayama, R. Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Anisotropically deforming sandwich-type self-oscillating gels: A hierarchical model platform of cardiac tissue
Chem. Mater., , 36巻4号(頁2007 - 2017), 2024年, W. S. Lee, T. Enomoto, A. M. Akimoto, R. Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Injectable phase-separated tetra-armed poly(ethylene glycol) hydrogel scaffold allows sustained release of growth factors to enhance the repair of critical bone defects
Regen. Ther., , 25巻(頁24 - 34), 2024年, S. Nepal, J. Si, S. Ishikawa, M. Nishikawa, Y. Sakai, A. M. Akimoto, H. Okada, S. Ohba, U.-il Chung, T. Sakai, H. Hojo, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Capsule self-oscillating gels showing cell-like nonthermal membrane/shape fluctuations
Mater. Horiz., , 10巻4号(頁1332 - 1341), 2023年, W. S. Lee, T. Enomoto, A. M. Akimoto, R. Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
その他雑誌掲載文 【 表示 / 非表示 】
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ハイドロゲルの表面科学
高分子高分子学会, 73巻3号, 2024年04月, 秋元文, 総説, 単著, 査読なし, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
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力学物性が定義された人工細胞外マトリックスによる生命現象の理解と制御
バイオマテリアルー生体材料―日本バイオマテリアル学会, 41巻3号, 2023年07月, 秋元文, 総説, 単著, 査読なし, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
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高分子バイオマテリアル:生体に対してinert/activeな材料
麻酔克誠堂出版1月号号, 2023年01月, 秋元文, 総説, 単著, 査読なし, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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ハイドロゲル表面科学を基盤としたバイオメディカル研究
秋元文, 国内, 口頭発表(招待・特別), 2023年11月, , 第18回ナノバイオメディカル学会大会, 東京, 招待講演, 第一発表者
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スマートな材料とスマートじゃないキャリアプランの設計:どこで生き方を学んだのか
秋元文, 国内, 2023年08月, , ゲルワークショップ2023 in 滋賀, 滋賀, 招待講演, 第一発表者
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ハイドロゲル表面工学を基盤とした広域異分野融合への挑戦
秋元文, 国内, シンポジウム・ワークショップ パネル(指名), 2023年07月, , 第7回バイオ工学研究交流会, 東京, 招待講演, 第一発表者
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材料工学と未来社会:理系のススメと女性の働き方について
秋元文, 国内, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等, 2023年05月, , 学習院女子中高等科 講演会, 東京, 招待講演, 第一発表者
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Dawn of Hydrogel surface engineering
Aya M. Akimoto, 国内, 口頭発表(招待・特別), 2023年02月, , 5th Stockholm-Tokyo Workshop, Tokyo, 招待講演, 第一発表者
研究活動に対する受賞 【 表示 / 非表示 】
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第13回 資生堂女性研究者サイエンスグラント
秋元文, 2020年06月, 国内
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第26回 インテリジェント材料・システムシンポジウム 高木賞
秋元文, 2017年01月, 国内
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Hot Paper Award, Analytical Sciences
A. M. Akimoto, E. Hasuike, H. Tada, K. Nagase, T. Okano, H. Kanazawa, R. Yoshida, 2016年11月, 国外
外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示 】
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自作装置による動的粘弾性計測を戦略とした人工細胞外マトリックスの開発
秋元文, 公益財団法人精密測定技術振興財団 (1) 精密測定技術振興のための調査・研究事業, 公益財団法人精密測定技術振興財団 , 2023年度, 5,000,000千円
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皮膚に対する接着/脱離スイッチングを実現するスマートハイドロゲル表面の開発
秋元文, 太田裕治, 田中信行, 李响, 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラムA-STEP, 産学共同(育成型), JST, 2022年度, 11,538,000千円
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皮膚に対する接着/脱離スイッチングを実現するスマートハイドロゲル表面の開発
秋元文, 太田裕治, 田中信行, 李响, 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラムA-STEP, 産学共同(育成型), JST, 2021年度, 11,540,000千円
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表面開始精密重合によるハイドロゲル表面の接着性制御
秋元文, 第13回 資生堂女性研究者サイエンスグラント, 株式会社資生堂, 2020年度, 829,000千円
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皮膚に対する接着/脱離スイッチングを実現するスマートハイドロゲル表面の開発
秋元文, 太田裕治, 田中信行, 李响, 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラムA-STEP, 産学共同(育成型), JST, 2020年度, 5,769,000千円
学術団体の役員、委員等としての貢献 【 表示 / 非表示 】
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日本バイオマテリアル学会
2022年04月 - 現在,評議員, 学会・研究会等, 国内
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高分子ゲル研究会
2022年04月 - 現在,委員, 学会・研究会等, 国内