吉田 裕亮 YOSHIDA Hiroaki
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研究内容 【 表示 / 非表示 】
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量子相対エントロピーの量子Fisher 情報量による積分公式を与える研究を行った. 特に, 基準測度が拡散過程の平衡分布で与えられる場合の各量の時間微分とワッサーシュタイン距離の関係を導出し、自由確率論の場合に、対数 Sobolev 不等式ならびに輸送コスト不等式等の時間積分による別証明を与えることに成功した. 更にランダム行列の応用として、大規模データの変数間相関行列からのノイズ除去の研究も行った. この応用をして2次元移動平均モデルで与えられる時系列データでのノイズ量の推定手法を開発した.
教育内容 【 表示 / 非表示 】
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大学院学生に関しては、特に3名のM2学生に対し、量子確率過程とその応用に関する修論指導を行った。修士論文の結果は関連研究会で発表し関連研究者からも着目された. また、当該研究結果は学術雑誌での掲載も確定している. また講義に関しては, 修学生とコミュニケーションを取りながら, 理解度ならびに習熟度を把握しながら効果的な授業を展開するように努めた. さらに、授業中に適宜, コンピュータを援用した教材を提示しながら学生の理解が深化するような配慮も行った.
将来の研究計画・研究の展望・共同研究の可能性 【 表示 / 非表示 】
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現在は、非可換(量子)確率論の基礎理論を研究しております。特に、自由独立性ならびにその変形独立性の下での分布論が中心になっています。Fisher 情報量の変形量子化の拡張や、新たな分割統計に基づく変形合成積の導入などが今後の発展として十分に考えらるかと思っております。この分野での基礎理論の共同研究を歓迎することはもちろんのこと、関連するランダム行列理論を用いた大規模統計的データ解析に関する助言等の求めにも応じて行きたいと思っております。
受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示 】
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自然科学の基礎研究は, 将来, 様々な分野への応用が考えられます. 20年前には夢物語であった移動しながらのTV電話は, 今では手のひらで当たり前に行えるようになっています. これには, 物理・数学・情報・化学など理学の様々な基礎理論が使われています. このような, 未来の夢の実現を協働で行えるような学生の入学を期待しております.
学内職務経歴 【 表示 / 非表示 】
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人間文化創成科学研究科 研究院【基幹部門】 自然・応用科学系,教授,2012年04月 - 2015年03月
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基幹研究院 自然科学系,教授,2015年04月 - 継続中
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人間文化創成科学研究科 教育院【博士後期課程】 理学専攻,2012年04月 - 2015年03月
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人間文化創成科学研究科 博士後期課程 理学専攻,2015年04月 - 継続中
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人間文化創成科学研究科 教育院【博士前期課程】 理学専攻,2012年04月 - 2015年03月
担当科目 【 表示 / 非表示 】
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2024年度
論文 【 表示 / 非表示 】
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DEFORMED GAUSSIAN OPERATORS ON WEIGHTED q-FOCK SPACES
Journal of Stochastic Analysis, , 1巻4号, 2020年12月, Nobuhiro ASAI, Hiroaki YOSHIDA, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Remarks on a Free Analogue of the Beta Prime Distribution
Journal of Theoretical Probability, , Online First 巻, 2019年06月, Hiroaki Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
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Poisson type operators on the Fock space of type B
J. Math. Phys., , 55巻1号(頁011702 - ), 2019年01月, Nobuhiro Asai, Hiroaki Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 共著者
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Fluctuations of Marchenko-Pastur limit of random matrices with dependent entries
Statistics & Probability Letters, , 127巻August号(頁85 - 96), 2017年08月, Ayako Hasegawa, Noriyoshi Sakuma, Hiroaki Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
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A Dissipation of Relative Entropy by Diffusion Flows
Entropy, , 19巻1号(頁9 - ), 2017年01月, Hiroaki Yoshida, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
その他雑誌掲載文 【 表示 / 非表示 】
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A canonical random variable for the q-deformed moments-cumulants formula
京都大学 数理解析研究所講究録, 2002年, Hiroaki YOSHIDA, 記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)
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Graphical representations of the $q$-creation and the $q$-annihilation operators and set partition statistics
京都大学 数理解析研究所講究録, 2001年, Hiroaki YOSHIDA, 記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)
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On the $q$-deformed Poisson distribution
京都大学 数理解析研究所講究録, 2000年, Hiroaki YOSHIDA, 記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)
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An application of the free convolution
京都大学 数理解析研究所講究録, 1999年, Hiroaki YOSHIDA, 記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)
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振幅と周期が時間とともに変化する時系列データの ニューラルネットワークによる予測
J. Chem. Soft.(日本化学ソフトウェア学会誌), 1998年, 小野寺光永, 長嶋雲兵, 吉田裕亮, 青山智夫, 細矢治夫, 共著者, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
その他書籍掲載文、作品解説・解題、校閲・監修(特定課題研究報告書を含む) 【 表示 / 非表示 】
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科学研究費補助金 基盤研究(C)報告書 課題番号 14540201
2005年, 吉田 裕亮, 科研費報告書
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Non-Commutativity, Infinite-Dimensionality and Probability at the Crossroads
Remarks on the $s$-free convolution, World Scientific, 2002年, Hioraki YOSHIDA, H. Hora, N. Obata
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書評 "The Semicircle Law, Free Random Variables and Entropy (by F. Hiai and D.Petz)"
日本数学会, 2001年, 吉田 裕亮, 著書解題, 単著
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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An application of fluctuation moments of random matrices to statistical data analysis
Hiroaki Yoshida, 国外, 口頭発表(招待・特別), 2023年06月, 2023年06月05日2023年06月09日, Application of Random Matrices, kyoto (Japan), RIMS Kyoto University, 招待講演, 第一発表者
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ランダム行列の2次漸近挙動のデータ解析への応用
吉田 裕亮, 国内, 2020年10月, , ランダム行列、自由確率論と機械学習, Zoom オンライン, 招待講演, 第一発表者
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The free beta prime distribution and related free analogues
Hiroaki Yoshida, 国外, 2019年08月, , Interactions between commutative and non-commutative probability, Kyoto (Japan), The JSPS Program of Bilateral Joint Seminars (JP--FR) , 招待講演, 第一発表者
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The free analogue of the beta prime distribution and its properties
Hiroaki Yoshida, 国内, 2018年11月, , Non-commutative probability and related fields , Sapporo(Japan), 北海道大学・理学研究院, 招待講演, 第一発表者
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自由確率論における Fokker-Planck 方程式とエントロピー消散
吉田裕亮, 国内, 2018年09月, , 第57回実函数論・函数解析学合同シンポジウム, 東京(日本), 日本数学会・関数解析分科会, 招待講演, 第一発表者
外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示 】
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非可換確率空間における独立性の変形に関する研究
基盤研究(C), 2004年度, 700,000千円
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非可換確率空間における独立性の変形に関する研究
基盤研究(C), 2003年度, 800,000千円
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非可換確率空間における独立性の変形に関する研究
基盤研究(C), 2002年度, 800,000千円
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非可換確率空間における独立性の変形と変形フォック空間に関する研究
基盤研究(C), 2005年度, 900,000千円
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非可換確率空間における独立性の変形と変形フォック空間に関する研究
基盤研究(C), 2006年度, 800,000千円