辻谷 真知子 TSUJITANI Machiko
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研究内容 【 表示 / 非表示 】
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園(保育・幼児教育施設)における規範(ルール、きまり、習慣など)に着目し、その実態や子どもにとってのあり方、その背景にある保育者の考えや施設の理念等との関連について研究している。方法としては、保育者への質問紙調査やインタビュー調査、子ども同士のやりとりの観察調査を行っている。具体的には、安全を守るための規範と子どもの経験を保障することとの両面の重要性や、道徳性・規範意識に関する保育観などについて、多様な考え方から検討している。分析をもとに、保育者間で意見を共有しより良い実践につなげるための議論の枠組みを提案することを目標としている。
教育内容 【 表示 / 非表示 】
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・保育内容総論(子どもと遊び):子どもの姿や受講者自身の子ども時代の記憶などを手がかりにしながら、遊びの意義や定義、多様な捉え方について考えを深め、具体的な保育場面に生かす力を育てることを目指している。幼稚園免許の必修科目である。
・乳幼児心理学演習・子ども学調査法演習:子どもや子どもに関わる大人について、自分ごととして捉えつつ多角的に考える視点を養う。子どもへの観察・実験による調査、子どもに関わる大人(保育者、保護者等)への質問紙調査やインタビュー調査による文献を読んで議論し、実際に研究を計画してみることで、子どもに関する調査の難しさと奥深さに触れる。
・子ども発達論特論/演習:大学院の科目である。発達に関するハンドブックの講読を行いながら議論し、実証研究の知見を実践現場でどのように解釈し捉えるのかについて考えながら、各自の関心に基づいた研究を組み立てる上での基礎的な力を養う。
将来の研究計画・研究の展望・共同研究の可能性 【 表示 / 非表示 】
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保育・幼児教育施設による規範の多様性を可視化し、議論の枠組みを研修ツールとして実際に使用することで、どのような過程を経て規範が生まれ変容するのかについても分析を進め明らかにすることができると考える。また保育における安全管理・事故防止の専門分野との連携や、道徳教育の分野との連携により、生涯の基礎となる乳幼児期においてより良い物的・人的環境や経験を検討していくことにもつながる。
受験生等へのメッセージ 【 表示 / 非表示 】
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子どもに接する職業は責任が重く、その時々で様々な判断が求められます。一方で、子どもはただ守られるべき未熟な存在ではなく、それぞれ独自の視点や考えを持っています。大人と子ども、とは言われますが、保育は人間同士がともに暮らし、向き合い、育ち合う場だと思います。そのような場の魅力を学生の皆さんとともに探求し、社会に伝えていくことができればと願っています。教員として教えるというよりも、私の方も気づきをいただきながら、互いに議論し考えを深め合う時間を大切にしています。
学歴 【 表示 / 非表示 】
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東京大学大学院, 教育学研究科, 総合教育科学専攻教育心理学コース, 大学院(修士課程), 2015年03月, 修了, 日本国
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東京大学大学院, 教育学研究科, 学校教育高度化専攻教職開発コース, 大学院(博士課程), 2018年03月, 修了, 日本国
担当科目 【 表示 / 非表示 】
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2024年度
学術著書・訳書 【 表示 / 非表示 】
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お茶の水女子大学 保育マネジメント研究 ブックレット vol.1― 保育マネジメントの現状と展望 ―
「保育マネジメント」に関する研究の動向と展望, 国立大学法人お茶の水女子大学保育マネジメント研究会, 2023年03月, 辻谷 真知子, 内海緒香・菊池知子・刑部育子・小玉亮子・髙橋陽子・辻谷真知子・中澤智子・浜口順子・松島のり子・宮里暁美・山下智子, 学術書
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保育・幼児教育・子ども家庭福祉辞典
「Webサイト」「理念」「目標」「ポートフォリオ」「保育の質」「過程の質」「保育環境の質」「構造の質」「運営の質」「志向性の質」「子どもの成果の質」「保育の質の評価尺度」, ミネルヴァ書房, 2021年04月, 辻谷 真知子, 中坪 史典・山下 文一・松井 剛太・伊藤 嘉余子・立花 直樹, 事典・辞書
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保育・幼稚園教育・子ども家庭福祉辞典
第6章「家庭との連携」, ミネルヴァ書房, 2021年04月, 辻谷 真知子, 事典・辞書
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新・保育環境評価スケール[別冊]保育コーチング ECERSを使って
Coaching with ECERS: Strategies and Tools to Improve Quality in Pre-K Classroom, 法律文化社, 2020年06月, 2019年, 埋橋 玲子・辻谷 真知子・宮本 雄太・渡邉 真帆, 埋橋 玲子, Holly Seplocha, 調査報告書
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園の実践知:保護者に保育を伝え連携協働する知のコミュニケーションシステムの分析(公益財団法人野間教育研究所紀要第62集)
公益財団法人野間教育研究所, 2020年03月, 秋田 喜代美・中坪 史典・砂上 史子・箕輪 潤子・高木 恭子・辻谷 真知子, 公益財団法人野間教育研究所, 学術書
論文 【 表示 / 非表示 】
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Outdoor environment for children below 3 years in Japanese early childhood care centers: Focusing on practices and views related to risky experiences
Asia-Pacific journal of research in early childhood education, , 17巻3号(頁47 - 71), 2023年09月, Machiko Tsujitani, Kiyomi Akita, Kaori Ishida, Mariko Miyata and Yuta Miyamoto, 原著, 研究論文(学術雑誌), 第一著者相当
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Early Childhood Practitioners’ Perceptions of Children’s Risky Play Based on Childhood and Present Practice: A Questionnaire Survey in Japan
Early Childhood Education Journal , , 2023年07月, Machiko Tsujitani, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
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園における廃材使用と子どもの参画:入手と使用後の過程に着目して
こども環境学研究, , 18巻3号(頁60 - 68), 2022年12月, 辻谷真知子・秋田喜代美・石田佳織・宮田まり子・宮本雄太, 原著, 研究論文(学術雑誌), 第一著者相当
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子どもの「けが」に関する保育者の考え方の傾向:保育者・園による相違に着目して
こども環境学研究, , 18巻2号(頁61 - 66), 2022年08月, 辻谷真知子, 原著, 研究論文(学術雑誌), 単著
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園と地域の人々との関係構築に向けて-子どもの経験と園内で共有される内容から-
国際幼児教育研究, , 30巻(頁35 - 49), 2023年09月, 辻谷真知子・秋田喜代美・石田佳織・宮田まり子・宮本雄太, 原著, 研究論文(学術雑誌), 第一著者相当
その他雑誌掲載文 【 表示 / 非表示 】
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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保育者が子どもにきまりを伝える際の判断に関する検討:社会・集団重視の傾向に着目して
辻谷真知子, 国内, 2023年03月, , 日本発達心理学会第34回大会, 一般発表, 第一発表者
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園のきまりの共有に関する保育者の判断や迷い―個人へのインタビュー調査をもとに―
辻谷真知子, 国内, 2022年10月, , 日本子ども学会第18回子ども学会議, 一般発表, 第一発表者
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ルールに言及する子どもへの保育者の捉え方:道徳性・規範意識に関する保育観の検討
辻谷 真知子, 国内, 2022年03月, , 日本発達心理学会第33回大会, オンライン, 日本発達心理学会, 一般発表, 第一発表者
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The Potential of Early Childhood Education and Care(ECEC) Approaches to Resource Recycling and Children’s Participation: The Use and Recovery of Paper Resources in Japan
辻谷 真知子, 国外, 2022年02月, , BECERA Conference 2022, Online, British Early Childhood Education Research Association, 一般発表, 第一発表者
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規範に関する保育観(5) 保育者が課題と感じる内容に着目して
辻谷 真知子, 国内, 2021年12月, , 日本乳幼児教育学会第31回大会, オンライン, 日本乳幼児教育学会, 一般発表, 第一発表者
研究活動に対する受賞 【 表示 / 非表示 】
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子ども環境学会 論文著作賞
秋田 喜代美・石田 佳織・辻谷 真知子・宮田 まり子・宮本 雄太, 園庭を豊かな育ちの場に——質向上のためのヒントと事例, 2020年05月, 国内
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子ども環境学会 優秀ポスター発表賞
宮本 雄太・秋田 喜代美・杉本 貴代・辻谷 真知子・宮田 まり子, 子どもの遊び観:幼児期・児童期の遊び場や遊びの機能に着目して, 2016年04月, 国内
外部資金等受入(教育・社会貢献の外部資金を含む) 【 表示 / 非表示 】
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保育施設における規範の共有・変容過程の検討:子どもと保育者による捉え方に着目して
若手研究, 辻谷 真知子, 日本学術振興会, 2023年度, 4,680,000千円
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戸外保育での「持続可能性」に向けた実践に関する調査研究
辻谷 真知子, 秋田 喜代美・石田 佳織・宮田 まり子・宮本 雄太, 一般財団法人第一生命財団, 2023年度, 1,000,000千円
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保育実践における規範に関する検討:園や保育者の保育観に着目して
研究活動スタート支援, 2022年度, 600,000千円
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保育実践における規範に関する検討:園や保育者の保育観に着目して
研究活動スタート支援, 2021年度, 200,000千円